2024/07/15 15:44

長年(といってもここ数年ですが)の夢だった珈琲屋さんをついにオープンすることができました。

地元松伏で皆が集まるコミュニティを作るという小さくも大それた目標に向け、日々研究と失敗の繰り返しです。

ECサイトを通じて松伏の珈琲屋さんに行ってみたい! 田舎も悪くないな! なんて思ってくれる方が少しでも増えてくれたら嬉しいです。



オンラインショップでは、店頭で販売していないお豆やちょっとだけレアな商品も取り扱っていく予定です。
巷で流行りの「スペシャルティコーヒー」と呼ばれるものの中でも特に品質の高いもののみに限定して取り扱っていますので、コーヒーにとことんこだわりたい方から、プレゼント用のお豆を探したいという方まで、是非一度お試しいただけると嬉しいです。

特に書くこともなくなってしまったのですが、珈琲屋さんを開くに至った経緯なんかを少し綴ってみようと思います。

大学一年生の頃、どうしても働いてみたかった某コーヒーチェーン店の面接でコーヒーを出されました。
実はコーヒーなんて一口も飲めなかった僕は、面接が終わるまでそのまま口をつけず、面接を担当していた店長(今では僕の恩師です)から、「コーヒーあんまり得意じゃなかった?」と聞かれました。「飲めません」なんて答えた日には絶対落とされると思った僕は、咄嗟に「香りは好きです」と答えてその日を終えました。本当に、香りだけは好きだったので、嘘ではないです。
後日採用の通知が届き、無事アルバイトスタート。コーヒーは飲めないわ、仕事の覚えも悪いわで、周りの方には本当に助けられてばかりでした。

アルバイトを始めて半年ほど経った頃、僕が憧れていたフリーターの先輩がお店を卒業することが決まりました。悲しくて悲しくて。最後にみんなでメッセージを書いて、アルバムを作ろうとなったのですが、メッセージには「〇〇さんを超えます」って宣言したのを覚えています。まだまだ越えられていないので、鋭意努力中です。何はともあれ先輩は卒業したわけですが、その先輩がコーヒーに詳しくてとにかくカッコよかったんです。それはもう、信じられないくらいに。先輩を超えるにはまずはコーヒーの知識からだなと思い、コーヒーの勉強を始めました。飲めないのに、座学から始めたわけです。

最初は苦痛かなぁなんて思っていたのですが、なんと勉強を始めてみるとそれはそれは激ハマり。楽しくてしょうがなくなっちゃいました。「コーヒーは苦いもの」という前提を覆された時は衝撃でした。

それからというもの、アルバイト自体も楽しくなり、コーヒーの勉強は楽しくなり、いつの間にかお店でも「コーヒ好き」という認識が定着していました。自宅でもコーヒーを淹れたりするようになったのもこの頃です。誕生日に姉から貰ったドリップケトルは、今も大切に使っています。

そうして大学4年間のうち、3年くらいはコーヒーに情熱を注いだわけですが、いつまでもアルバイトをしているわけにもいかず、社会人となりました。何が変わったかって、お金を持つようになったんです。コーヒーへの情熱が相変わらずだった僕は、友人と一緒に焙煎機を購入し、自家焙煎珈琲なるものをスタート。この頃から珈琲屋さん巡りをスタートしました。地元の小さなお店からハンドドリップチャンピオンのお店まで、遠方でもなんでも片っ端から巡りました。ドリップの仕方を教わったり、新しいお豆の品種を知ったり、時に自分の新たな好みを見つけたりと、行く先々でとにかく発見と気づきを繰り返してきました。

本格的にコーヒー屋さんを開きたいと思った時、これまでに行ったお店の中で一番好みにあっていて、圧倒的に美味しかったお店の店長さんに連絡し、無礼ながら「働かせてほしい」と懇願。大変ご迷惑をおかけしたかもしれませんが、月に数回、サラリーマンを継続しながらドリップの勉強をさせていただけることになりました。

それからというものの、平日は仕事に明け暮れ、休日はコーヒーの研究と、年中無休で何かしら動き続けてきました。
そして今年の5月、ついに物件と素敵な縁に恵まれ、晴れて店舗を持つという夢が実現しました。
右も左もわからず、とにかくやってみるしかないといった感じではありますが、味は一級品のものを追求していますので、お近くへお越しの際は是非覗いてみてください。「あの長いブログ読んだよ」なんて言っていただけるととても喜びます。

まだまだ若輩者ではありますが、これからの方がもちろん長いので、精一杯コーヒーに向き合っていこうと思います!