2024/07/28 15:49

 たまにはちょっと真面目なことも書いてみようと思います。


 感覚的なことを順序立てて説明するだけなので、あるいは厳密にいうと事実と違うことを書くかもしれませんが、ご容赦ください。

 多孔構造ってテーマなのですが、そもそも多孔構造ってなんでしょう。
ざっくりいうと、「内部が小さな空洞だらけ構造」です。スポンジみたいなものですね。コーヒー豆の内部もスポンジみたいになっていて、この多孔構造が、コーヒーを語る上で必要不可欠な要素なんです。

 そもそもなんでコーヒー豆の内部は多孔構造になっているのでしょう? 答えは、焙煎にあります。

 焙煎前のコーヒー豆(左)と、焙煎後のコーヒー豆(右)を見比べてみると、焙煎後のコーヒー豆の方が一回り大きいことがわかります。焙煎前のコーヒー豆を焙煎機に入れ、加熱することで内部構造が変化し、ある一定の温度に達するとパチパチと音を立ててコーヒー豆は膨らみます。いわゆる「ハゼ」と呼ばれるやつですね。ポップコーンなんかはイメージしやすいのですが、ちょっとでっかくなった分、コーヒー豆内部の空洞が増える感じです。ハゼた分だけお豆が大きくなり、その分多孔構造が増えているんです。

 さてこの多孔構造、コーヒーにどんな影響を及ぼすのでしょうか。

 結論、すごく色々な影響があるのですが、今回はあえて味には触れず、消臭効果に触れようと思います(味や抽出の仕方への影響はまた後日)。

 抽出後のコーヒー豆には脱臭効果がある、なんて聞いたことはないでしょうか? 豆カス、と表記(表現?)することが多いですが、昨今豆カスのことを「コーヒーグラウンズ」と呼ぶことが増えてきたので、ここから先は豆カスのことを「コーヒーグラウンズ」と呼ぶことにします。

 さて前置きが長くなりましたが、まずはコーヒーグラウンズを脱臭剤にする手順を説明しましょう。
 ①コーヒーグラウンズを乾燥させる
 ②乾燥させたコーヒーグラウンズを目の細かい袋(麻袋など)に入れる
 ③脱臭したい場所に置く

 かなり簡単ですが、わざわざ脱臭剤を買ったりする必要もないですし、乾燥させてから使えば1ヶ月くらいは効果が持つので、環境にもお財布にも優しいです。
 どうしてコーヒーグラウンズが脱臭剤の役目を果たしてくれるかというと、お察しの通りコーヒー豆が多孔構造になっているからです。脱臭剤にはよく活性炭が使われることがありますが、あれも同じく多孔構造になっていて、気になるニオイを吸い取ってくれるんです。

 ここから先は私の想像の話でしかないのですが、多孔構造が脱臭効果を持っているのなら、多孔構造が多い方がいいわけですよね。ってことは、深煎りのお豆を脱臭剤として使った方が脱臭効果が強いのではないかと思うんです。通常1ハゼで止めるミディアムローストくらいのお豆より、フルシティとかのお豆を使って脱臭剤を作った方が爆発的な効果を得ることができるのではと思います。もしこの仮説が正しいのであれば、冷蔵庫にはミディアムローストのお豆、下駄箱にはフルシティローストなど、脱臭効果の強さに応じてお豆を使い分けることができるわけです。、、、だからなんだといった感じでもありますが、そんな使い分けができたらちょっと面白いですね。